素材データ · サポート材

HIPSフィラメント: ABS用サポート材と軽量素材

耐衝撃性ポリスチレンは、リモネンに溶けるサポート材として、また研磨しやすい軽量素材として使えます。メーカーのデータシートの数値で紹介します。

ノズル 230–248 °C 4 件のデータシート
ベッド 85–102 °C 4 件のデータシート
密度 1.04 g/cm³ 4 件のデータシート
Tg 100 °C 1 件のデータシート
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HIPSフィラメントの物性

スペイン、ヨーロッパ、米国、中国のメーカーが公開している 5 件のデータシート を基にしたデータです。確認日: 2026年10月26日。 網掛けの帯は公表値の中央値、色の細い線は個々のデータシートを表します。目盛りはライブラリー全体で共通なので、素材どうしをひと目で比べられます。

ノズル温度 °C · 4 件のデータシート
230–248 °C 範囲 230–250
ベッド温度 °C · 4 件のデータシート
85–102 °C 範囲 80–110
密度 g/cm³ · 4 件のデータシート
1.04 g/cm³ 範囲 1.04–1.05
ガラス転移温度(Tg) °C · 1 件のデータシート
100 °C 範囲 100–100
HDT(0.45 MPa) °C · 4 件のデータシート
86 °C 範囲 80–89
ビカット軟化温度 °C · 3 件のデータシート
88 °C 範囲 87–90
引張強さ MPa · 5 件のデータシート
25 MPa 範囲 13–40
引張弾性率 MPa · 4 件のデータシート
1,600 MPa 範囲 1,209–2,000
破断伸び % · 5 件のデータシート
31 % 範囲 18–50
曲げ強さ MPa · 4 件のデータシート
45 MPa 範囲 34–70
曲げ弾性率 MPa · 4 件のデータシート
1,800 MPa 範囲 1,599–2,100
スペイン · 1 ヨーロッパ · 3 米国 · 1 中国 · 0 帯: 公表値の中央値
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HIPSフィラメントの造形温度とプリント設定

項目 一般的な値 データシートの範囲
ノズル 230–248 °C 230–250 °C
ベッド 85–102 °C 80–110 °C
造形速度 35–75 mm/s 30–100 mm/s
難易度 中 ABSと同じように、加熱ベッドが必要で、密閉型のプリンターのほうが適しています。
密閉型プリンター 推奨 2 / 2 件のデータシート
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HIPSとABS、PVA、PLAの比較

項目HIPSABSPVAPLA
ノズル温度 °C230–248235–260195–222192–230
ベッド温度 °C85–10290–10030–6540–60
密度 g/cm³1.041.041.191.23
ガラス転移温度(Tg) °C1001056861
HDT(0.45 MPa) °C86955556
引張強さ MPa25394550
引張弾性率 MPa1,6002,1503,8602,865
破断伸び %3110108
乾燥温度 °C—808050

各素材のデータシートの中央値です。素材をクリックすると、全体の範囲を確認できます。

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HIPSフィラメント1スプールの長さ

スプールの質量1.75 mm2.85 mm
250 g100 m38 m
500 g200 m75 m
1 kg400 m151 m
3 kg1,199 m452 m

データシートの密度の中央値(1.04 g/cm³)で計算しています。実際のスプールは、直径の公差によって数メートル前後する場合があります。

HIPSフィラメントとは

HIPS(耐衝撃性ポリスチレン)は、もろさを減らすためにゴムで改質したポリスチレンです。軽く、仕上がりはマットで、研磨や塗装がしやすく、容器、模型、筐体に広く使われています。分析した5件のデータシートでは、ノズル230–248 °C、ベッド85–102 °Cで造形します。ABSとよく似た条件です。

密度の中央値は1.04 g/cm³で、ライブラリーの中でも最も低い部類です。直径1.75 mm・1 kgのスプールで約400メートルになります。

リモネンに溶けるサポート材としてのHIPS

HIPSは、柑橘類の皮から抽出する溶剤であるd-リモネンに溶けますが、ABSは溶けません。そのため、デュアルエクストルーダーで造形するABS部品の、自然なサポート材になります。造形温度が近く、造形後にリモネンへ浸すと、サポートが消えます。水に溶けるPVAより時間がかかり、リモネンは手袋と換気を用意して扱う必要があります。

ほかの素材に対しては、HIPSは付きにくいため、手で剥がせるサポート材としても使えます。

部品の素材としてのHIPS

サポート材のほかに、HIPS単独でも、模型、容器の試作品、大きくて軽い部品に使います。造形時にABSよりやや変形しにくく、マットな表面で積層が目立たず、塗装もよく乗ります。引張強さの中央値(25 MPa)はABSより低いため、荷重のかかる部品に向く素材ではありません。

FAQ

HIPSフィラメントについてよくある質問

HIPSは何で溶けますか。

d-リモネンです。PVAと違い、水は影響しません。

HIPSとABSの違いは何ですか。

造形のしかたは似ていますが、HIPSのほうが軽く、マットで、強度は低く、リモネンに溶けます。ABSのほうが粘り強く、より大きな荷重に耐えます。